高血圧の治療にはミカルディスを使いましょう

脳梗塞や脳卒中など、命にかかわる病気を引き起こすこともある高血圧。今日までの長い高血圧治療の歴史の中で、様々な薬が開発されてきました。
ミカルディスは数多くの治療薬の中でも、特に優れた効果を持ったものの一つです。
高血圧の治療に使われる薬のことを降圧薬といいます。高血圧の治療で最初に飲むことになる降圧薬は第一選択薬と呼ばれ、「カルシウム拮抗薬(Ca 拮抗薬)」「ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)」「ARB(アンジオテンシン2受容体拮抗薬)」「利尿薬」の4種類があります。これらはそれぞれ血圧を下げる仕組みが異なるため、医師と相談して自分に合ったものを選ぶ必要があります。
ミカルディスはARBに属する新しいタイプの降圧薬で、医薬品としてはテルミサルタンとも呼ばれます。従来のACE阻害薬に近い働きをしますが、ACE阻害薬に多くみられた空咳の副作用がほとんどありません。
その他の副作用も比較的少なく、めまい、頭痛など、血圧低下の影響によるものがほとんどです。ただし、この薬を服用する方が別の病を患っていた場合は、重篤な症状を引き起こす恐れもあります。
なお、妊娠中の女性がミカルディスを服用することは禁忌とされているので注意が必要です。ミカルディスを処方される際には自身の体のことや、アレルギーについて医師に伝えておくことが大切です。
ミカルディスは高血圧のみならず、心臓病や腎臓病、脳疾患といった、高血圧の合併症の予防にも効果が期待されています。
作用時間の長さも魅力の一つです。ほかのARB降圧薬と比較してもミカルディスの作用時間は20~24時間と長く、一日一回の服用で持続的に血圧を下げることが可能です。
優れた降圧薬として注目されるミカルディスですが、服用すると体にどのような働きかけがあるのでしょうか。
ミカルディスが血圧低下にどのように働きかけるのかを理解するためには、まず血圧上昇のメカニズムから説明しなければなりません。
血圧の上昇に深い関係のある臓器が腎臓です。腎臓は尿を作る以外にも全身の血圧を調整するという重要な役割を果たしています。
血圧を上げたいとき、腎臓が最初に取りかかるのはレニンの産生です。レニンは肝臓などで合成されるアンジオテンシノーゲンをアンジオテンシン1へと変換します。このアンジオテンシン1をアンジオテンシン変換酵素(ACE)によってさらに変換したものがアンジオテンシン2です。こうした過程を経て生み出されたアンジオテンシン2こそが、血圧を上昇させる主な原因物質です。
アンジオテンシン2は、アンジオテンシン2受容体と結合することで初めて血圧上昇に作用します。つまり、受容体への結合を妨げれば、血圧が上がるという反応は起きないのです。
ミカルディスを含むARB降圧薬はこの受容体の働きを阻害するため、アンジオテンシン2はその作用を発揮することができなくなります。その結果、血圧を下げる効果が生まれるのです。
高血圧は放っておくと動脈硬化を進行させて、やがて脳卒中や脳梗塞などの重篤な症状を引き起こす恐ろしい病気です。痛みなどの症状を伴わないため、自覚することが難しい病気でもあります。
しかし、様々な研究や技術の進歩によって、血圧は数値として目に見えるものになり、家庭での測定さえできるようになりました。また、有効な治療薬も数多く開発され、個々の体質に合った薬の選択が可能となっています。
高血圧は一朝一夕で改善できるものではありませんが、自分の体の状態を正しく理解していれば、薬の力を借りてコントロールすることができます。
生活習慣の改善に取り組むことも忘れずに、上手に血圧と付き合っていきましょう。

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